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仕入部品の在庫管理(部材管理)システム導入するメリットと具体的な運用フロー

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<仕入部品の在庫管理(部材管理)の課題>

製品を構成する仕入部品は、仕入先から購入し、生産時に使用します。
その間に在庫として保管しておく必要がありますが、その仕入部品の在庫管理では下記のような課題があります。

 

  • エクセルで在庫管理していて、エクセル入力が手間で、入力漏れやミスも発生する
  • 在庫管理ができておらず、製番毎の仕入部品が全て入荷したかどうかすぐにわからない
  • 入荷したものがどの案件のものか分からなくて確認する手間が発生
  • 生産時の部品を探すのに時間がかかったり、良く似た部品が多くて払出ミスが発生

 

基幹システムを導入している場合でも、理論上の在庫管理のみを行うため、在庫にタイムラグがあったり、どこの場所にあるかなどは管理できません。
製品の構成部品が多ければ多いほど、仕入部品点数も多くなり、管理が大変になります。

 

<課題を解決する対応策>

上記の課題を解決するには、大きく以下のような対応策が挙げられます。

・現場での運用ルールを変更する

例)チェックを2重、3重で実施

→ミスやロスは削減できますが、作業が増えて生産性はかえって低下する場合もあります。

・設備を導入して生産ラインを自動化する

→生産性の向上、品質の安定、人的・設備的な不特定要因の削減、人件費の削減が期待されますが、導入コストが大きく、新しい設備を扱える人材が必要となり、完全な無人化までは厳しいのが現状です。

・システムを導入する

→設備導入と同様のメリットが期待されますが、導入コストは比較的少なく済み、あとからバージョンアップする事も容易です。

 

<仕入部品の在庫管理(部材管理)システムを導入するメリット>

上記の問題について、バーコードとハンディ端末を使って、仕入部品の在庫管理や受入検品、払出検品を行うシステムを導入することによって改善され、下記のようなメリットがあります。

 

  • 仕入部品の入荷や払出時にバーコードを読み取るだけで簡単に入出庫記録ができ、エリア管理や払出の品番チェックなども可能になる
  • 製番毎の仕入部品が入荷されたかどうかすぐに確認でき、どこに保管されるかもすぐにわかる

 

今までアナログな在庫管理が、仕入部品をバーコード付きの現品票ラベルとハンディ端末を使うことによって、簡単に在庫の見える化が可能となります。

 

<仕入部品の在庫管理(部材管理)システムの導入の具体的な運用フロー>

仕入部品の在庫管理(部材管理)システムは、下記のパターンがあります。

(A)受注生産で、仕入部品の在庫を持たない場合

(B)仕入部品の在庫を持っている場合

それぞれで必要な準備が違いますので、順番にご紹介させて頂きます。

(A)受注生産で、仕入部品の在庫を持たない場合のシステム導入

受注生産で、仕入部品の在庫を持たない場合のシステムは、下記のフローが運用イメージとなります。

①発注データの登録(取り込み)→注文書発行(QR現品票付き)

②仕入部品入荷時にQR現品票とハンディ端末で入荷検品

③生産時の払出時にQR現品票とハンディ端末で払出検品

上記のフローを行うことによって、製番毎の仕入部品の到着確認や部品がどこにあるかもすぐに把握することが可能になります。

各項目の詳細について、ご説明させて頂きます。

①発注データの登録(取り込み)→注文書発行(QR現品票付き)

・既に基幹システムや生産管理システムを導入している場合は、既存システムからCSV出力した発注データを取り込みます。フォーマットは自由に設定を変更して取り込めます。

・既存システムがない場合も、案件ごとの構成部品一覧をエクセルで作成し、それをCSV変換して取り込みます。

・発注データを取り込めば、発注データに応じた注文書を発行し、その注文書には、QRコード付きの現品票と納品書も同時に発行されます。

・この注文書で仕入先に発注することにより、注文した仕入部品に注文書に付いているQR現品票を貼り付けて納品してもらうように依頼します。(全ての仕入先でその対応ができない場合も別途社内貼り付けで対応可能です)

②仕入部品入荷時にQR現品票とハンディ端末で入荷検品

・仕入部品の入荷時に、貼り付けられたQR現品票とハンディ端末で入荷検品を行い、どのエリアに入庫するかも登録する(事前にどこに保管するかを設定することも可能です)

・仕入先でQR現品票の貼り付けが難しい場合、入荷時に社内でQR現品票を発行し、貼り付ける

③生産時の払出時にQR現品票とハンディ端末で払出検品

・生産時の払出時に、発行した払出ピッキング表を見ながら、ハンディ端末で払出部品のQR現品票を読み取り、出庫処理と品番チェックを行う

(B)仕入部品の在庫を持っている場合

仕入部品の在庫を持っている場合のシステムは、下記のフローが運用イメージとなります。

(A)受注生産で、仕入部品の在庫を持たない場合のシステムに、追加で⓪が追加されます。

⓪構成部品マスタの登録(取り込み)

⓪生産指示データの登録(取り込み)

①発注データの登録(取り込み)→注文書発行(QR現品票付き)

②仕入部品入荷時にQR現品票とハンディ端末で入荷検品

③生産時の払出時にQR現品票とハンディ端末で払出検品

各項目の詳細について、ご説明させて頂きます。

⓪構成部品マスタの登録(取り込み)

⓪生産指示データの登録(取り込み)

①発注データの登録(取り込み)→注文書発行(QR現品票付き)

・既に基幹システムや生産管理システムを導入している場合は、既存システムからCSV出力したデータを取り込みます。CSVの取込は自動取込が可能なため、上位側も自動でCSV出力が可能であれば、シームレスでデータ連携が可能になります。

・本システムでは部品の在庫管理も行い、生産指示で構成部品の出庫予定が作成され、発注データで入庫予定が作成され、有効在庫を考慮した部品発注や納期管理が可能になります。

 

<まとめ>

組立装置メーカや組立部品メーカ様は、構成部品が多ければ多いほど、部品の発注、受入、在庫、払出の業務が煩雑で、管理も大変です。熟練社員の経験があるからこそ成り立っていることも多く、非常に属人的になっております。

この非効率で属人的な業務を、QR現品票とそれぞれの指示をデータ化することによって、仕入部品の見える化かチェックに繋がり、結果として大きな業務効率化と標準化に繋がることが可能です。

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