すぐに使える!ライン別のエクセル生産計画表【無料テンプレートあり】
公開日:2020年06⽉19⽇
最終更新日:2024年11⽉07⽇
生産計画は、製造業の生産性を左右する重要な業務です。効率的な生産計画に役立てていただける無料のエクセルテンプレートを作成しました。手書きの生産計画表作りが大変だと感じている方、使いやすいエクセルテンプレートで生産計画を始めたい方に、是非ご活用いただければと思います。
今回無料配布するテンプレートは、「ライン別」のエクセル生産計画表です。同一の生産ラインで複数の製品を生産することが多い、食品業界や製薬業界などの企業におすすめです。
ライン別エクセル生産計画表の特長
今回ご提供するテンプレートの特徴は以下の通りです。
- シンプルで簡単
⇒製品名、作業数、作業者などを入力するだけで、すぐに生産計画を立てられます。 - ラインごとの生産計画
⇒ラインごとに、製品や担当者を割り当ててられます。 - 食品業/製薬業向け
⇒同一の生産ラインで複数製品を生産することが多い、食品業界/製薬業界などで使いやすいテンプレートです。
下記のダウンロードフォームからダウンロードしてお使いください。
テンプレートダウンロード
■【作業別】エクセル生産計画表はこちら(おすすめ業種:組立業など)
■【製品別】エクセル生産計画表はこちら(おすすめ業種:加工業など)
ライン別エクセル生産計画表の使い方
1.生産計画の基準年月を設定
日付欄の上にある年月の数値を、生産計画での基準日にしたい月日に変えてください。(2024年4月からの計画を立てたい場合は、”2024″年”4″月に変更)
数値を変更すると、日付欄の日付と曜日が自動で更新されます。
2.各種マスタ情報の設定
エクセルのシートを切り替えて、各種マスタ情報の設定を行います。マスタ情報の設定を行うことで、生産計画表での入力時に選択肢が表示されてそこから選べるようになります。
シートは工程、製品、担当者の3つがありますが、使い方は全て一緒なので、今回は例として工程シートでの設定方法を解説します。
工程シートを開くと、下図のような表があります。
「工程」の列で工程名を入力してください。
「備考」欄は生産計画表では表示されませんが、他の担当者向けで補足情報などを記載する場合に利用できます。
工程の種類を増やしたい場合は、表内で空白の行を選択し、右クリックメニューから「挿入」をすると行を増やすことが出来ます。
3.生産計画表の概要欄を記入
生産計画表シートを表示し、左側の概要欄に入力していきます。まずは、「工程名」の上にラインの名称を入力します。
次に、「工程名」を入力していきます。 「工程名」は 工程シートのマスタ情報に記録した項目であれば、プルダウンで選択できます。直接入力も可能です。
ラインが複数ある場合は、1つ目のラインをコピーして必要なライン数だけ生産計画表を作成します。1つ目のラインを行選択し、右クリックメニューから「コピー」をクリックします。
適当な行を選択して、右クリックメニューから「貼り付け」を行うと、2ライン目の生産計画表が作成されます。
必要に応じて、ライン名と工程名を変えて使用してください。テンプレートでは、2ライン分の生産計画表を作成済みです。
4.ラインごとに生産計画を立てる
ここからは、ラインごとの生産計画を立てていきます。
工程毎の日付欄に、その日に生産する製品情報、数量、担当者を入力します。製品情報と担当者は、製品シート、担当者シートのマスタ情報を基にして選択するか、直接入力が可能です。
これで、生産計画を立てることができました。必要に応じて日付や製品、数量、担当者を変更してください。
以上が、ライン別生産計画表のエクセルテンプレートの基本的な使い方です。
エクセル生産計画表のメリット・デメリット
エクセルの生産計画表を利用する際はメリットとデメリットもしっかりと理解しておきましょう。
エクセル生産計画表のメリット:ほぼ無料で始められる
生産計画表をエクセルで作成するメリットは、費用がかからない点です。エクセルは多くの方が使ったことのあるソフトウェアで、多くの企業のパソコンにインストールされています。当社が無料配布している生産計画表のような無料テンプレートを使えば、誰でも簡単に始められます。
また、エクセルのマクロや関数などを活用すれば、より自社に合うレイアウトや仕様にカスタマイズすることも可能です。
紙やホワイトボードなど、手書きで生産計画を行っていた方にとっては、より見やすくわかりやすい生産計画表を作れることも、エクセルの利点になります。
エクセル生産計画表のデメリット:業務は属人化しやすい
エクセル生産計画表には、業務が属人化しやすいという大きなデメリットもあります。
生産計画を立てる業務自体が、生産現場に精通している必要があるため、属人化しやすい傾向にあります。たとえば、各作業にどれくらい時間がかかるのか、どの作業者も同じくらいの時間で作業できるのか、どの程度のバッファ(余裕)を持たせるべきかなど、生産計画を立てるうえで必要な知識は、生産管理担当者の頭の中にあるというケースは少なくありません。
エクセルの生産計画表を導入しても、生産計画のデータ入力や、空いているラインにどの製品の予定を入れるかなどの選定は、手入力となります。そのノウハウが経験者に偏り、情報がブラックボックス化すると、「担当者が退職することになり、他に生産計画を作れる人がいない」という事態になりかねません。
また、手入力の作業は、ヒューマンエラーをなくしにくい、工数削減の効果は限定的という点も留意すべきです。
より効率的に生産計画を立てたいなら、生産管理システムもおすすめ
エクセルで生産計画を立てていたけれど、もっと手間なく正確に生産計画を立てたい、属人的な生産計画をやめたいという場合は、生産管理システムの検討もおすすめです。
生産管理システムには、事前に製品ごとの作業内容や標準工数をマスタ登録し、生産計画を自動で立てる機能があります。納期管理や担当者の割り当て、負荷の把握などを、経験則に頼らずできるため、生産計画の属人化を改善できます。また、作業日報もデジタル化すれば、リアルタイムな工程管理も可能となります。
当社では、生産管理システムの導入支援付きトライアルを行っております。エクセルでの生産計画から、システム導入も試してみたいいう方は、ぜひご検討ください。
22種類の生産管理システムをランキングで比較
初期費用相場や選び方のポイントをチェック
生産管理システムをそれぞれの特徴や初期費用相場などで比較したい場合は、「生産管理システムランキング」も是非ご覧ください。生産管理システムは、自社の製品・生産方式・企業規模などに適したものを導入しないと、得られるメリットが限定されてしまいます。事前適合性チェックや生産管理システムを選ぶ前に押さえておきたいポイントも解説していますので、製品選びの参考にしてみてください。