<稼働監視とは?現場が得られるメリットと失敗しないポイント>
公開日:2020年04⽉17⽇
最終更新日:2024年10⽉30⽇
製造現場において、設備の稼働率を改善し高く維持していくためには、IoTの稼働監視を行うことが必要です。
この記事では、稼働監視の考え方とその目的、実際にどのようなシステムを選定すべきかをご紹介します。
稼働監視とは?なぜ稼働監視を行うのか?
そもそも、稼働監視とは何をすることなのでしょうか?また、なぜ稼働監視をする必要があるのでしょうか?
稼働監視とは何か?
稼働監視とは、一言でいうと「生産設備の稼働データを収集し、稼働状況や稼働率の見える化すること」です。
稼働監視をしていないと発生する2つの問題
- 知らない間に設備が停止しているため、稼働状況を現場へ確認しに行く必要がある
- 設備が同じような理由で止まっていて、稼働率が低く生産性が落ちている
以上の2つの問題を見てみましょう。
①知らない間に設備が停止しているため、稼働状況を現場へ確認しに行く必要がある
稼働監視を行っていない現場では、今どの設備が動いていて、停止しているか分かりません。
そのため、設備が停止した時に、すぐに気付くことができず、生産ラインが停止したまま長時間放置されるケースがあります。
また、上記の事態を防ぐために担当者による定期的な現場確認が必要になり、無駄な人件費が発生します。
②設備が同じような理由で止まっていて、稼働率が低く生産性が落ちている
稼働監視を行っていない現場では、設備の停止回数、停止時間、停止理由が正確に把握できていません。
その結果、毎回同じような理由で設備が止まるが正確な情報がないため、どの設備からどうやって改善したら良いか分からず、稼働率が低く生産性が落ちたままとなっています。
また、担当者はトラブル対応に終われるため、通常業務に時間が割けず無駄な人件費が発生します。
稼働監視をすべき現場とは?
- 自動ラインで、現場担当者が不在/定期的に見回りしている
- 定期的に設備トラブルでライン停止が発生している
上記のような現場では、稼働監視を行うべきです。
稼働監視によって現場が得られる2つのメリット
稼働監視を行うことで下記のようなことが実現できます。
- 設備の稼働状況が見える
- 設備の稼働率、停止率が見える
上記の特性により、稼働監視を行うことは、現場にも大きなメリットをもたらします。
- ライン停止を最小限に抑えることができ、都度確認が不要
- 設備稼働率の見える化をして、稼働率向上の改善に繋げることができる
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①ライン停止を最小限に抑えることができ、都度確認が不要
稼働監視をすることによって、生産設備の稼働状況が見えるようになります。
生産設備の稼働状況が見えれば、設備トラブルにより停止している設備があった場合に、メールやスマホアプリ通知できるためライン停止時間を最小限に抑えることができます。
また、稼働状況がすぐに分かるので、わざわざ現場に確認しに行く手間をかけなくても、稼働状況画面の確認と、トラブル時の通知で事足りるようになります。
②設備稼働率の見える化をして、稼働率向上の改善に繋げることができる
稼働監視をすることによって、生産設備の稼働率や停止率が見えるようになります。
設備稼働率を見える化するだけで、現場作業者の意識が向上することでき、稼働率のバラつきの原因を明確化し、その原因発生の対策をすることにより、生産性が改善されます。
稼働監視システムを選定する3つのポイント
ここまでで、稼働監視とは何か、稼働監視を行わないことによりデメリット、稼働監視によって現場が得るメリットをご説明しました。
それでは、実際に稼働監視システムを選定するうえで、重要なポイントを3点ご紹介します。
- IoTセンサが安価+取り付け簡単+工事が不要
- 稼働率改善につながる機能の拡張性
- 将来的な設備メンテナンス全体の機能拡張
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①IoTセンサが安価+取り付け簡単+工事が不要
稼働監視を導入するには、稼働データを取るための機器が必要となります。
稼働監視の機器の多くは、取り付けが手間だったり設備や無線環境の大規模な工事が必要となるため、費用面や負担が大きく、導入へのハードルが高くなります。
対して、既存の信号灯に付けるだけのIoTセンサであれば取り付け簡単、工事費不要で作業も数10分で完了するため、お試しでテスト運用をすることも可能です。
②稼働率改善につながる機能の拡張性
稼働率を改善していくためには、設備トラブルの原因を見える化して対策をすることが重要です。
そのため、稼働データを確認するだけでは、稼働率の改善に繋げていくことは難しく、なぜその設備が止まったのかを日々取得して、見える化することで初めて何から改善したら良いか分かるようになります。
導入後の機能拡張時に、原因の取得や見える化が簡単にできない稼働監視システムだと、連携できる他社システムの選定が必要となり、連携費用や新たなシステムの導入費用に数100万円~1000万円以上かかります。
システム選定時には導入後スムーズに機能アップできるよう、導入前に原因の取得やグラフ化機能の有無は確認しておきましょう。
③将来的な設備メンテナンス全体の機能拡張
生産現場のトラブルを削減し、生産性を向上するためには設備の稼働率や原因の見える化以外にも、下記も押さえておくことが重要です。
- 設備ごとの事前保全作業(点検/部品交換)のシステム化で、トラブル防止
- 設備の保守部品在庫の見える化で、欠品防止
(1)設備ごとの事前保全作業(点検/部品交換)のシステム化で、トラブル防止
生産設備の定期点検/交換業務はライン停止などのトラブルを防ぐ重要な役割を果たしています。
しかし、点検作業は点検モレが発生しやすく、気づかなかった点検モレによって設備トラブルが発生することも稀ではありません。
点検モレが発生する原因は下記の通りです。
- 点検日を忘れる
- 点検日がわからなくなる
このような事態が発生する理由は、紙やエクセルで管理していることが多いため、システム化することで、自動でスケジューリングや作業前通知ができ、現場で端末に記録することで実施忘れ、記録忘れによるトラブルを防止することができます。
(2)設備の保守部品在庫の見える化で、欠品防止
生産設備の保守部品を在庫管理業務は、欠品によるライン停止を防ぐうえで重要な役割を果たしています。
しかし、在庫管理は在庫のズレが発生しやすく、理論上ではあるのに実際は無いため交換時に欠品に気付き、ライン停止が発生することも稀ではありません。
記録漏れが発生する原因は下記の通りです。
- 入力ミス
- 入力漏れ
このような事態が発生する理由は、紙やエクセルで管理していることが多いため、システム化することで、作業が簡単になり漏れやミスがなくなり正確な在庫の見える化、発注点管理ができます。
まとめ:最適な稼働監視で現場を”見える化”しましょう
製造現場における稼働監視とは、IoTの第1ステップとして「生産設備の稼働データを収集し、稼働状況や稼働率の見える化すること」です。
また稼働監視を行うことにより、下記のようなメリットを得ることができます。
- ライン停止を最小限に抑えることができ、都度確認が不要
- 設備稼働率の見える化をして、稼働率向上の改善に繋げることができる
上記のメリットを最大限得るためにも、自社にとってベストな稼働監視の方法を検討する必要があります。
弊社ネクスタでは、既存の信号灯(パトライト)にIoTセンサを付けるだけで、手軽にスモールスタートできる稼働監視システムを提供しております。
ステップアップとして、トラブル時の設備エラー通知や原因の記録、集計が全て連動して一気通貫で運用できます。さらに、設備の事前保全ができる点検管理や、設備の保守部品在庫管理もにも発展できるため、設備のトラブル削減のために必要な機能が全て揃っております
上記の機能は、いずれも導入支援付きトライアルが利用可能です。お客様が稼働監視のメリットを最大限得られるように支援していますので、お気軽にお問合せください。
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