<IoTで設備の稼働率向上のヒント~異常通知編~>
公開日:2020年05⽉07⽇
最終更新日:2024年09⽉30⽇
金属加工業など、自動で稼働している設備は担当者が常にいるわけではないため、トラブルにすぐに気付くことができません。
少しのライン停止が積み重なり設備稼働率が低いままになっていると、企業にとって大きな損失となります。
この記事では、ライン停止時間の削減、設備稼働率向上に悩まされている方のために、IoTを活用した異常通知の方法と選び方をお伝えします。
自動運転の設備稼働率を増やすためには
ライン停止時間を削減し設備稼働率を増やす方法は複数ありますが、第1ステップとしてIoTで稼働監視・異常通知システムの導入があります
稼働監視ではWEB上で設備の稼働状況を確認ができるため、現場に行かずとも端末1つで確認でき、異常通知では設備トラブルが発生した時に、スマホアプリやメールに通知することでトラブル情報を見逃すことなく迅速に対応できます。
上記を導入することで、ライン停止時間を削減し設備稼働率を増やすことができます。
IoTで稼働監視・異常通知を実現するための選定ポイント
実際にシステムを選定するうえで、重要なポイントを2つご紹介します。
- 導入のしやすさ
- 設備のトラブル削減や将来的な設備メンテナンス全体の機能拡張
それぞれ詳しく見ていきましょう。
①導入のしやすさ
IoTで稼働監視・異常通知を導入する際、導入のしやすさは最も重要なポイントとなります。
機器の多くは、取り付けが手間だったり設備や無線環境の大規模な工事が必要となるため、費用面や負担が大きく、導入へのハードルが高くなります。
そのため、既存設備に適した方法で、負担なくスムーズに導入できる機器を選定しましょう。
具体的な方法については「IoTで稼働監視・異常通知するための方法」にてご紹介します。
②設備のトラブル削減や将来的な設備メンテナンス全体の機能拡張
生産性を向上するためには、下記機能へステップアップできるかを抑えておくことが重要です。
- トラブル時の設備エラー通知や原因の記録、集計し見える化することでトラブル削減
- 設備ごとの事前保全作業(点検/部品交換)のシステム化で、トラブル防止
- 設備の保守部品在庫の見える化で、欠品防止
(1)トラブル時の設備エラー通知や原因の記録、集計し見える化することでトラブル削減
稼働率を改善していくためには、設備トラブルの原因を見える化して対策をすることが重要です。
そのため、稼働データを確認するだけでは、稼働率の改善に繋げていくことは難しく、なぜその設備が止まったのかを日々取得して、見える化することで初めて何から改善したら良いか分かるようになります。
導入後の機能拡張時に、原因の取得や見える化が簡単にできない稼働監視システムだと、連携できる他社システムの選定が必要となり、連携費用や新たなシステムの導入費用に数100万円~1000万円以上かかります。
システム選定時には導入後スムーズに機能アップできるよう、導入前に原因の取得やグラフ化機能の有無は確認しておきましょう。
(2)設備ごとの事前保全作業(点検/部品交換)のシステム化で、トラブル防止
生産設備の定期点検/交換業務はライン停止などのトラブルを防ぐ重要な役割を果たしています。
しかし、点検作業は点検モレが発生しやすく、気づかなかった点検モレによって設備トラブルが発生することも稀ではありません。
点検モレが発生する原因は下記の通りです。
・点検日を忘れる
・点検日がわからなくなる
このような事態が発生する理由は、紙やエクセルで管理していることが多いため、システム化することで、自動でスケジューリングや作業前通知ができ、現場で端末に記録することで実施忘れ、記録忘れによるトラブルを防止することができます。
(3)設備の保守部品在庫の見える化で、欠品防止
生産設備の保守部品を在庫管理業務は、欠品によるライン停止を防ぐうえで重要な役割を果たしています。
しかし、在庫管理は在庫のズレが発生しやすく、理論上ではあるのに実際は無いため交換時に欠品に気付き、ライン停止が発生することも稀ではありません。
記録漏れが発生する原因は下記の通りです。
・入力ミス
・入力漏れ
このような事態が発生する理由は、紙やエクセルで管理していることが多いため、システム化することで、作業が簡単になり漏れやミスがなくなり正確な在庫の見える化、発注点管理ができます。
IoTで稼働監視・異常通知するための方法
ここまでで、稼働監視・異常通知の選定ポイントについてご説明しました。
それでは、実際に選定ポイントをもとに「データの取り方と集め方」「システム」に分けてご紹介します。
①データの取り方と集め方
- パトライト社のAirGird
- PLCからのデータ吸い上
- 信号灯に光センサを取り付けげ
- 設備の電流値などからの吸い上げ
それぞれ詳しく見ていきましょう
(1)パトライト社のAirGird
パトライト社が提供しているシグナルタワー(信号灯)とAirGRIDからデータ収集が実現できます。
<こんなお客様へ>
・AirGRIDによる稼働監視を導入しているが、異常通知が出来ていないお客様
・パトライト社製シグナルタワー(信号灯)を導入済のお客様
・新工場立ち上げ/新設備導入と同時にシステム化を検討中のお客様
(2)信号灯に光センサを取り付け
既存の信号灯に後付けできる光センサを取り付けるだけで、どんな信号灯でも簡単にデータ収集が実現できます。
<こんなお客様へ>
・設備に信号灯をそのまま活用したいお客様
・既存の信号灯+光センサによる稼働監視を導入しているが、異常通知が出来ていないお客様
(3)PLCからのデータ吸い上げ
設備を制御しているPLCからデータ収集が実現できます。
<こんなお客様へ>
・既存設備に信号灯は無いが、PLCと連携しているお客様
(4)設備の電流値などからの吸い上げ
設備の信号線(稼働時の信号線、停止時の信号線など)に、センサをクランプすることでデータが実現できます。
<こんなお客様へ>
・既存設備に信号灯やPLCが無いお客様
②システム
機器からデータを取得することができれば、データを機器に通知させ、システム上に表示し履歴を残していくためにシステムが必要となります。
機器を購入すると機器メーカのフリーソフトを購入することができますが、機能が限られていてその他システムとの連携が難しくなっております。
一方、ソフトウェア会社が提供しているシステムは、機能が充実しその他システムとの連携や、運用サポートも充実しているため安心して運用することができます。
弊社ネクスタでは、上記の全ての方法に対応でき、手軽にスモールスタートできる稼働監視・異常通知システムを提供しております。
ステップアップとして、下記機能に発展することができ設備のトラブル削減のために必要な機能が全て揃っております
- トラブル内容や原因の記録、集計ができる「トラブル集計」
- 設備の事前保全ができる「点検管理」
- 設備の保守部品を管理できる「保守部品在庫管理」
上記機能は、導入支援付きトライアルでお試し可能です。お客様が稼働監視・異常通知のメリットを最大限得られるように支援していますので、お気軽にお問合せください。
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