生産管理システムの基本的な機能5つ。失敗しない機能の選び方も解説
公開日:2021年12⽉01⽇
最終更新日:2024年10⽉15⽇
「最低限、押さえておきたい生産管理システムの機能って何だろう?」
今回のコラムは、そのようにお考えの製造業の現場担当者の方に向けた内容となっています。
生産管理システムで押さえておきたい5つの機能
製造業の現場で生産管理システムを導入するときに、必要最低限となる機能を紹介します。
ここでは、当社ネクスタ社の「SmartF」の生産管理システムの機能を例に説明します。
生産管理システムを選ぶポイントは、現場の状況に応じて変わりますが、基本的に下記の5つの機能を押さえてください。
- 原価管理・進捗管理機能
- 在庫管理・発注機能
- 生産計画機能
- 品質管理機能
- 受注出荷機能
原価管理・進捗管理機能
原価管理、進捗管理を行う機能です。
- 製造現場での手書きやエクセル入力をなくしたい。
- 生産計画や納期調整を行い、生産の進捗状況を把握したい。
- 正しい作業実績を記録したい。
- 案件ごとの原価を見える化したい。
進捗を正確に把握することで、案件ごとの原価を明確にします。
SmartFを導入した場合、ハンディーターミナルでバーコードを読み取って作業実績を記録します。入力の手間とミスを軽減して、パソコンやタブレット端末で正確な進捗管理・原価管理が可能となります。
具体的な機能・作業を紹介します。
バーコードでの作業記録機能
部材や在庫部品棚に貼られたバーコードをスキャンするだけの簡単作業で、作業実績を記録します。情報はパソコンやタブレット端末で誰もが簡単に確認でき、入力のミスも無くなります。
生産状況の一覧表示機能
生産一覧画面で、製品の生産指示を登録できます。また生産指示ごとに予定と実績の表示・編集・検索ができ、進捗状況が一目で分かります。生産指示書や現品票の発行も可能で、CSV出力もできます。
作業履歴機能
いつ誰がどんな作業をしたかを、簡単検索してトレース可能です。現場に都度確認をしなくても作業記録がわかります。
指示書と現品票の発行機能
ハンディ端末で取得した情報を一元的に管理できるので、生産指示書や現品票をミスなく適切に発行することができます。
詳しくは原価管理/進捗管理モジュール(工程進捗と作業集計を手間なく見える化)のページをご覧ください。
在庫管理と発注管理機能
在庫管理・発注管理を行う機能です。
- 在庫管理で手書きやエクセル入力をなくしたい
- 仕入部材の発注管理や在庫管理ができていない
- 入荷時や払出時に品目間違いなどのミスが発生している
- 製品と部材のロットトレースを行いたい
SmartFを導入した場合、バーコードで在庫の入出庫を管理しますので、入力の手間が軽減し、正しい在庫管理が可能です。また製品ロットと部材ロットの紐づけを記録することで、ロットトレースが容易になります。
バーコードを用いた入荷検品機能
取込した発注データを基に入荷検品ができる機能です。品番間違いを防止し、仕入管理も可能です。
バーコードを用いた払出検品機能
生産指示ごとに部材の払出検品ができる機能です。部品の払出ミスを防止し、ロットトレースも可能です。
在庫管理機能
ロット毎の在庫状況が確認できる機能です。入荷予定や使用予定を踏まえた適正な在庫管理が可能です。
入出庫履歴機能
いつ、誰が、何を、いくつ入出庫したかを簡単に検索できる機能です。
詳しくは在庫管理/発注モジュール(製番毎の部材の入荷進捗とエリア管理が可能)のページをご覧ください。
生産計画機能
生産計画・負荷調整を行う機能です。SmartFを導入することにより、人と設備の負荷の見える化を行い、自動計画と負荷調整を行います。負荷を確認しながら、簡単に日程調整ができます。
詳しくはお問い合わせください。
品質管理機能
検査管理・トレースを行います。手書きによる検査記録のため、トレーサビリティが大変な場合は、SmartFを導入することで、製造現場でバーコードやタブレット入力により、検査記録を一元管理できます。部材ロット、作業記録、検査記録などを簡単にトレース可能なので、時間短縮が実現できます。
詳しくはお問い合わせください。
受注出荷機能
受注管理を行う機能です。受注から出荷までの在庫状況や進捗管理、出荷の検品が可能です。
詳しくはお問い合わせください。
生産管理システムの機能選びで注意すること
これから導入しようとしている生産管理システムが、どんな機能を有しているかを確認しましょう。メーカーによっては、限られた機能しか使えない生産管理システムもあります。またSmartFのように、機能ごとにモジュール化して導入可能の生産管理システムもあります。
その上で、機能を選ぶ際に注意したいポイントは以下です。
- 現場の課題を明確にして機能を選ぶ
- 一度に多くの現場に導入しようしない
1.現場の課題を明確にしてから導入する機能を選ぶ
まずは現時点での現場での課題を明確にしましょう。
「何が課題なのか?」
「何を実現したいのか?」
を明確にしてから、生産管理システムの機能選びを行います。
- 棚卸の作業に時間がかかる
- 紙ベースの棚表が多い
- 入出庫時の計算ミスが起きている
- 在庫の管理がアバウト
- 適正在庫がわからず、過剰在庫や在庫切れが頻繁に起きる
- 在庫確認・発注に時間がかかりミスも生じている
すでに既存の生産管理システムを導入している場合は、現時点での課題を明確にします。
後で「〇〇もしたかったができていない」ということがないように、現場の具体的な課題をリストアップしましょう。
2.一度に同時に多くの現場に導入しない
生産管理システムの導入失敗でよくあるのは、「一度に全部の製造現場にあらゆる機能を導入しても、結果的に効果が出ていない」という例です。
1か所の工場であっても、その全行程に生産管理システムを導入するより、まずは課題のある製造現場1か所か2か所に、どういう改善を行いたいかを明確にして、生産管理システムの機能を吟味することをお勧めします。
各々の現場で、同じ機能で一度に生産管理システムを導入すると、コストと時間がかかり、現場が混乱しやすいです。また、システム開発会社によっては在庫管理しかしていないので他の現場で使えないというような問題も発生します。
ですので、一度に多くの現場に多くの機能を導入せず、1か所で検証しながら徐々に生産管理システムの導入を広めて行くのがベストです。
生産管理システム機能の導入事例
ここでは実際にネクスタ社の生産管理システム「SmartF」の機能を導入した製造業現場での事例を紹介します。
【在庫管理システム】棚卸時間を約50%削減・在庫の計算ミスが低減
業界 医療機器
取扱製品 医療機器
会社規模 100~199人
所在地 大阪
導入機能 在庫管理
購入機器 ハンディ端末, ラベルプリンタ
現場で抱えていた課題
棚卸の作業に時間がかかる
紙ベースの棚表が多い
入出庫時の計算ミスが起きている
→ 【在庫管理システム】棚卸時間を約50%削減・在庫の計算ミスが低減
【保守部品管理システム】過剰在庫を削減・発注手配もハンディ端末でミスなし数秒で完了
業界 自動車
取扱製品 自動車部品
会社規模 500~999人
所在地 兵庫
導入シリーズ 在庫管理, 設備管理
購入機器 ハンディ端末, ラベルプリンタ
現場で抱えていた課題
生産設備保守部品の管理がアバウト
部品の適正在庫がわからず、過剰在庫や在庫切れが頻繁に起きる
部品の在庫確認・発注に時間がかかりミスも生じている
→ 【保守部品管理システム】過剰在庫を削減・発注手配もハンディ端末でミスなし数秒で完了
【入出荷記録ソフト】ハンディ端末を用いた入出庫記録で伝票作成工数を80%削減
業界 物流倉庫/3PL/卸
取扱製品 寿司食材
会社規模 10~49人
所在地 大阪
導入シリーズ Mシリーズ
購入機器 ハンディ端末
現場で抱えていた課題
既存システムでの仕入伝票と売上伝票作成の手間をなくしたい
製品の出入りを細かく記録できていないので、在庫数がわからない
→ 【入出荷記録ソフト】ハンディ端末を用いた入出庫記録で伝票作成工数を80%削減
まとめ
以上、製造業での生産管理システムの機能について調べられている担当者の方に、ネクスタ社の「SmartF」の機能の特徴と、押さえておきたい機能、製造業での生産管理システム導入で失敗しないポイント、製造業での事例を紹介いたしました。
製造業での生産管理システム導入については、下記事項が大切です。
- 現場の課題を明確にしてから導入する機能を選ぶ
- 一度に同時に多くの現場に導入しない
ネクスタのSmartFは、製造業の現場に詳しいスタッフが、最適なシステムと運用方法までを事前に提案します。
また、広範囲で高額な機能を一気に導入はせず、クラウドでまずは一つの現場にSmartFを導入して(スモールスタート)、そこで上手く運用できるようにサポートを行い、徐々に導入現場を広げていくように提案します。
生産管理システムの導入をお考えなら、ネクスタ社の『SmartF』をお試しください。貴社に最適な生産管理システムを提案し、最小限の価格と負担で生産管理システムが構築可能です。まずは、お気軽にご相談ください。
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