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MESとは?機能・メリット・選び方から主要なMESまでご紹介

今回の工場改善コラムでは、昨今注目を集めているMES(製造実行システム)について、概要・機能・メリット・選び方などをまとめて解説します。また、主要なMESや導入事例についても併せて紹介しますので、MESについて知りたい方や、導入を検討されている方は参考にしていただければ幸いです。

MES(製造実行システム)とは?

MES(Manufacturing Execution System)は、製造工程の把握や管理、製造現場の作業者への指示などを行うシステムです。「製造実行システム」とも呼ばれています。​

製造業ではさまざまなシステムが活用されていますが、MESはその中でも製造現場の管理に特化したシステムです。製造業の生産管理は「計画層・実行層・制御層」の3つの階層に分けて考えられますが、MESでは「実行層」を担っています。

  • 計画層:受発注管理や生産計画、販売管理などを担う基幹系のシステム
  • 実行層:上下の階層と連携しつつ、製造現場での工程管理や製造管理を担うシステム
  • 制御層:SCADA・DCS・PLCのように設備や機械の制御を担うシステム

製造業の抱える課題とMES管理の必要性

MESは以前から活用されてきたシステムですが、その必要性が改めて注目されています。経済産業省が公開している「2022年版ものづくり白書」においても、企業の競争力を向上するためのデジタル技術としてMESが紹介されました。

ここでは、製造業の抱える課題とMES管理の必要性に加え、MESの機能について解説します。

製造業の抱える課題とは?

昨今の製造業は、製造現場の人手不足や熟練技術者の技能継承に悩まされています。また、国際的な競争がますます激化していくことに備えて、生産性の向上や競争力の維持強化といった課題にも対応していかなくてはなりません。

しかし、特に中小規模の製造業では今でも紙やエクセルを駆使したアナログな生産管理が行われており、上述した課題に対応できる基盤が整っていない傾向にあります。この状況を脱却するためには、IoT・AI・ITシステムなどの活用や業務のデジタル化に取り組むことが重要です。

なぜMES管理が必要なのか?

製造現場の生産性を向上させるためには、現場で働く作業者や設備からデータを収集し、見える化する必要があります。製造現場の実態を把握し、ムリ・ムダ・ムラを発見して改善することで、最小限の資源で効率よく製造できるようになるためです。また、製造現場に関するあらゆるデータを蓄積・共有すれば、業務の属人化を防いだり、熟練技術者のノウハウを継承したりするのに役立ちます。

そして、製造現場のデータを収集・蓄積するためには、MESのように現場に近い位置で稼働するシステムの活用が不可欠です。

たとえば、MESでは制御層にあたるPLCなどからデータを収集し、設備の稼働状況の見える化ができます。また、タブレット端末やハンディターミナルといったデバイスを使って作業者が作業実績を記録することで、工程進捗を把握することが可能です。将来的には、MESに蓄積されたデータをAIが分析し、最適な稼働状況をシミュレーションしてリアルタイムにフィードバックすることで、より効率的なものづくりが実現できると期待されています。

MESの11の機能

MESの機能は、アメリカのMES推進団体であるMESA(Manufacturing Enterprise Solutions Association)が「MESA-11 Model」として定義しています。

1

生産資源の配分と監視

作業者や設備などの生産資源を適切に配分したり、管理したりする機能

2

仕様・文書管理

指示書・作業手順書・図面・BOMといった作業に必要な文書や製造記録を管理する機能

3

設備の保守・保全管理

設備や工具の状態を管理し、保全計画の立案や実行管理を行う機能

4

製品品質管理

検査実績や不良情報を収集・分析し、品質管理を行う機能

5

作業のスケジューリング

生産計画にもとづき、詳細な作業スケジュールを立案する機能

6

作業手配・製造指示

作業者や設備に対して作業手配や製造指示をする機能

7

作業者管理

作業者の負荷状況やスキルを管理し、最適な作業割当を行う機能

8

データ収集

作業者や設備から生産に関連するデータを収集し、生産進捗や状況を分析する機能

9

プロセス管理

生産状況を監視し、作業者の判断や意思決定を支援する機能

10

製品の追跡と製品体系管理

製造現場で発生する仕掛品の状態を把握し、後工程の予定などを管理する機能

11

実績分析

過去の生産計画や実績と比較しながら現在の生産状況を分析し、進捗管理を行う機能


しかし、実際は業界や企業によってMESに求められる機能が異なります。そのため、11の機能をすべて備えており、どの企業であっても汎用的に使えるMESはほとんどありません。企業や製造現場ごとに必要な機能を検討し、それを満たしたシステムを選定して導入・活用するのが一般的です。

ERP・生産管理システムとMESの関係性

MESを導入する上で気になるのが、ERPや生産管理システムとの違いです。

ここでは、ERP・生産管理システムの特徴とMESとの関係性について解説します。

ERPの特徴とMESとの関係性

ERP(Enterprise Resource Planning)は、会計・人事・生産・在庫・物流・販売といった企業の基幹となる業務を統合して管理するためのシステムです。上述した「計画層・実行層・制御層」の3つの階層の中では、計画層を担っています。

一般的に、ERPでは需要予測や受注にもとづいて月単位や年単位のおおまかな生産計画を立案します。しかし、分単位や秒単位で動くこともある製造現場を管理するには、より詳細な作業スケジュールを立案しなければなりません。そこで活用されるのが、MESのような実行層に位置するシステムです。

ERPとMESを連携させれば、ERPが立案したおおまかな生産計画をMESが受け取り、製造現場で求められる粒度の詳細な作業スケジュールを立案できます。また、MESで収集した実績情報をERPに返すことで、企業経営に関わる情報がERP上に一元管理されて全体最適を実現できるのです。

生産管理システムの特徴とMESとの関係性

生産管理システムは、製造現場で行われているさまざまな業務を統合的に管理するシステムです。受注・出荷管理、生産計画、在庫管理、発注管理、工程進捗管理、原価管理といった機能が備わっています。

生産管理システムは、ERPとMESの中間に位置するシステムです。ERPのように会計・人事・販売などの機能を備えているものは少なく、生産管理のみに特化しています。また、MESは生産管理システムから工程進捗管理のみを抜き出したイメージであり、広義では生産管理システムの一種と考えられています。

実際に、生産管理システムをMESとして活用している事例は数多くあります。ただし、システムによってはMESとしての機能に乏しく、製造現場をざっくりとしか管理できない場合もあるので注意が必要です。MESとして生産管理システムを導入する場合は、上述した「MESA-11 Model」などを参考にしつつ、自社に必要な機能が備わっているかを事前に確認しておくとよいでしょう。

MESを導入する5つのメリット

MESを導入することで、製造業はどういったメリットを得られるのでしょうか。

ここでは、主なメリットとして5つの内容をご紹介します。

品質の向上

MESの持つ製品品質管理機能によって、品質の向上が期待できます。たとえば、各製造工程の実績を入力する際に不良数や不良内容を記録しておけば、不良が発生しやすい工程がひと目で分かるようになり、対策を打ちやすくなります。MESによっては検査結果を記録できるものもあるので、不良原因を詳細に分析することが可能です。

また、MESはトレーサビリティを確立するためにも役立ちます。MESで製造実績が詳細に記録されていれば、いつ・どこで・どのように・どういった経緯で製品が作られたのかを追跡しやすくなるため、万が一のトラブル発生時にも迅速に対応できるでしょう。

コストの削減

MESを導入すれば、製造現場のあらゆる情報が見える化されて、ムリ・ムダ・ムラを発見しやすくなります。それらの改善に取り組んでいけば、製造コストが削減されて利益率アップにつながるでしょう。たとえば、作業工数が特に多くかかっている工程を発見して自動化することで、製造コストを大幅に削減できます。

ほかにも、設備の稼働状況を見える化して段取り替えの手間をなくす、不良品を削減して再生産や修正の手間をなくす、といったように、MESは製造現場のさまざまなコスト削減に貢献します。

生産性の向上

MESには生産資源の管理機能や作業のスケジューリング機能が備わっています。作業者や設備の空き状況を正確に把握し、ムダのない最適なスケジュールを組むことで、自社の生産資源を最大限に生かしながら製造することが可能です。

また、従来の生産管理で発生していた紙やエクセルでの記録・集計の手間がなくなり、業務を効率化できます。作業者がより付加価値の高い業務に集中できるようになるため、企業全体の生産性が向上していくでしょう。

業務の標準化・技能継承

MESを活用すれば、製造現場に関するあらゆる情報を一元管理できます。指示書や手順書、図面、CAD、BOM、設備の稼働条件といったノウハウをまとめて蓄積しておけるので、業務の標準化や技能継承に役立てることが可能です。

今後の日本では人手不足がさらに深刻化すると考えられますが、業務の標準化ができていれば新人であっても即戦力として活躍できるようになります。また、これまで培われてきたノウハウを失うことなく活用できるため、企業の競争力を維持向上させられます。

デジタル化の推進

昨今の製造業では、デジタル技術による変革を意味するDX(デジタルトランスフォーメーション)がキーワードとなっています。MESを導入してアナログな生産管理をデジタル化することは、DXにもつながる重要な取り組みです。

たとえば、IoTで収集した設備データをMESに蓄積してAIで分析すれば、設備が故障する前にメンテナンスを行う予知保全が実現できます。また、MESとロボットを連携させることで生産ラインを自動化するなど、MESが製造現場のデジタル化を推進する基盤として機能することが期待されています。

MESの選び方

上述した通り、MESにはさまざまなメリットがあります。それらのメリットを最大限に得るためには、自社の製造現場に合った適切なMESを導入しなければなりません。

ここでは、MESを選ぶ際のポイントを解説します。

自社の業界・業種に合っているか

一言に製造業といっても、業界・業種はさまざまです。自社でどういった製品を作っているか、どういった生産方式で作っているかによって、MESに求められる機能は大きく異なります。そのため、自社に合ったMESを導入することが重要です。

多くのMESは得意とする業界・業種が決まっており、その情報はホームページやカタログに記載されています。また、導入実績や事例を見れば、自社に似た企業がどういった使い方をしているかや、どういったメリットを得られたのかを知ることができるので、必ず確認しておきましょう。

機能の拡張性が高いか

MESを導入する際は、自社に必要な機能が十分に備わっているシステムを選定しなければなりません。それに加えて、将来的な機能の拡張性についても確認しておくことをおすすめします。

MESを活用していると、当初は使わなかった機能が必要になったり、新しい作業者や設備が増えたりするケースが多々あります。しかし、拡張性の低いMESではそういった変化に柔軟に対応できず、使いづらさを感じる可能性が高いです。

一方で、拡張性の高いMESを導入していれば新しい機能を追加したり、作業者の人数に応じて料金を変えたりすることが可能になります。IoTやAIといった最新の技術を取り入れていけば、より効率的に製造現場を管理できるようになっていくでしょう。

操作性が高く、現場の作業者でも使いやすいか

MESを導入する際は、機能の充実度だけでなく操作性についても確認しましょう。MESは製造現場で使用する頻度が高いため、ITに慣れていない現場の作業者であっても使いこなせるシステムを導入すべきです。誰でも直感的に操作できるMESを導入すれば、現場の作業者が抵抗感なく使ってくれるようになり、製造現場を正しく管理できます。

MESの操作性を見る指標の一つが、対応している端末の種類です。タブレット端末やハンディターミナル、スマートフォンでも操作できるシステムであれば、パソコンでしか操作できないシステムよりも使いやすい傾向にあります。また、導入前のトライアル期間を設けているMESも多いので、積極的に活用して操作性を事前に確かめておくのがおすすめです。

サポート体制が充実しているか

MESを導入してすぐに効果がでることは少なく、中長期にわたって運用し続ける必要があります。しかし、MESのようなシステムを運用していると、「操作方法が分からない」「おかしなデータが発生している」といったさまざまなトラブルが発生しがちです。そういったトラブルの際にMESのベンダーにすぐに相談してサポートしてもらえれば、安心して使い続けることができます。

また、複雑な製造現場の管理をシステム化するのは非常に難しく、ノウハウが求められます。MESによっては導入時に運用方法の提案や操作説明といった形でベンダーからのコンサルティングを受けられる場合があるので、積極的に活用してください。

主要なMESを3つ紹介!

ここでは、主要なMESとその特徴を簡単にご紹介します。

IB-Mes

「IB-MES」は株式会社ユニフェイスが開発・提供するMESのパッケージシステムです。製造現場で必要とされる基本的な機能を網羅しているのに加えて、新旧さまざまな設備・機械からのデータ取得やほかのシステムとの連携、多言語・社内用語対応、カスタマイズやアドオンによる機能拡充など、幅広い機能を備えています。

「IB-Mes」の公式ホームページを見る

FMES

「FMES」は株式会社ファイブモーション・システムズが開発・提供するMESのパッケージシステムです。製造工程の状態把握や管理、品質データ管理分析、作業者への指示や支援等をリモートかつリアルタイムで管理できます。大量生産、多品種少量生産、受注生産といったさまざまな生産方式に対応しており、導入形態もオンプレミス・クラウドから選ぶことが可能です。

「FMES」の公式ホームページを見る

スマートF

「スマートF」は弊社ネクスタが開発・提供するクラウド型の生産管理システムです。MESとして活用できる工程管理機能が備わっており、工程ごとの進捗管理、バーコードを活用した作業日報の記録、自動での工数集計・不良集計などを実施できます。また、最小限の機能と費用で導入してスモールスタートできる、導入時のコンサルティングを受けられる、といった特徴もあり、リスクと現場の負担を最小限に抑えながら製造現場のデジタル化を実現します。

「スマートF」の詳細はこちら

スマートFでの製造業DX事例

MESを導入するメリットとして述べた通り、MESの導入・活用は製造業のDXにもつながる重要な取り組みの一つです。

ここでは、弊社ネクスタが開発・提供する生産管理システム「スマートF」を導入していただいている企業様の製造業DX事例を簡単にご紹介します。

ハードロック工業株式会社

ハードロック工業株式会社は、世界初の「ゆるまないネジ」を開発し、町工場から世界的な金属加工メーカーへと成長を遂げた企業です。製造業DXの一貫として「スマートF」を導入し、次のような効果を得ることができたといいます。

  • 製造工程における生産実績を現場でバーコード入力することで、生産進捗がリアルタイムに確認できるようになり、営業担当が顧客への納期回答のために行っていた毎月1000件以上の現場問合せがほとんどなくなった
  • バーコードを活用することで生産実績を現場で都度記録できるようになり、紙の帳票へ手書きしたり、システムへ手入力したりする手間がなくなった
  • 在庫の入出庫や生産実績がすべて「スマートF」に集約されており、必要な情報をすぐに検索できるため、製品不具合や在庫数のズレが発生した際の調査時間を大幅に短縮できた


ハードロック工業株式会社の製造業DX事例はこちら

宮川化成工業株式会社

宮川化成工業株式会社は、プラスチックやファインセラミックスの射出成形のパイオニアとして、自動車をはじめとした日本の産業を下支えするメーカーです。現場の担当者が主体となってボトムアップでDXを進める中で「スマートF」を導入され、次のような効果を得ることができたといいます。

  • 各現場作業者の作業日報をバーコードで簡単に入力できるようになったことで、従来行っていた手書きの作業日報をエクセルで集計する手間がなくなり、月約100時間の工数削減を実現した
  • 作業進捗がリアルタイムで見えるようになり、最新の進捗状況に応じて作業を調整したり、最適な生産計画を臨機応変に作成できるようになった
  • 工程管理機能と在庫管理機能を連携させることで、生産が完了するとシステム上に自動で在庫が計上されるようになり、入庫記録の手間が一切なくなった


宮川化成工業株式会社の製造業DX事例はこちら

まとめ

MES(製造実行システム)は製造工程の把握や管理、製造現場の作業者への指示などを行うシステムです。これからの製造業が生産性を向上させたり、競争力を維持強化していくためには欠かせないシステムであり、製造業のDXとも深く関わっています。製造現場のアナログな管理に課題を感じておられる方は、MESの導入を検討してみてはいかがでしょうか。

弊社ネクスタでは、MESとしても活用できる生産管理システム「スマートF」を中小規模の製造業様を中心にご提案しています。製造現場とITに詳しい担当者がお客様の課題・現状をしっかり聴きながらコンサルティングを行い、最適な運用方法をご提案しますので、お気軽にお問い合わせください。

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