[IT導入補助金認定ツール]スマートF:生産管理システム
公開日:2020年06⽉05⽇
最終更新日:2024年10⽉15⽇
「IT導入補助金」とは、中小企業・小規模事業者等が自社の課題やニーズに合ったITツールを導入する経費の一部を国が補助することで、業務効率化や売上アップをサポートする制度です。現在はIT導入補助金2024の交付申請期間中となっています。
当社ネクスタはIT導入支援事業者として認定されており、補助金対象のITツールとして生産管理クラウドシステム「スマートF」をご提供しております。
本コラムでは、現場改善を行いたいと考えている製造業の方へ、IT導入補助金を活用して生産管理システムを導入する方法や補助金制度の概要、申請方法や活用メリットをご紹介します。
IT導入補助金とは
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者が業務効率化や売上アップのためにITツールを導入する際、経費の一部が補助される制度です。
IT導入補助金の対象企業・事業者
業種によって若干条件は異なりますが、製造業においては、補助金対象となる企業や事業者の条件は下記の通りです。
- 資本金3億円以下 又は 常勤従業員の数が300人以下
ただし、条件を満たしていても、下記に該当する場合は補助金対象外となります。
- 発行済株式の総数又は出資価格の総額の2分の1以上を同一の大企業が所有している中小企業・小規模事業者等
- 発行済株式の総数又は出資価格の総額の3分の2以上を大企業が所有している中小企業・小規模事業者等
- 大企業の役員又は職員を兼ねている者が、役員総数の2分の1以上を占めている中小企業者
- 発行済株式の総数又は出資価格の総額を①~③に該当する中小企業・小規模事業者等が所有している中小企業・小規模事業者等
- 1~3に該当する中小企業・小規模事業者等の役員又は職員を兼ねている者が役員総数の全てを占めている中小企業・小規模事業者等
- 確定している(申告済みの)直近過去3年分の各年又は各事業年度の課税所得の年平均額が15億円を超える中小企業・小規模事業者等
※詳細はIT導入補助金のホームページを参照してください。
IT導入補助金の補助対象
IT導入補助金の補助対象は、あらかじめ事務局に登録されたITツールのみです。登録されていないITツールを導入しても、補助を受けることはできません。
補助の対象となる経費としては、ITツール自体の導入費用だけでなく、以下のような付帯サービス費用も対象となります。
- ソフトウェア購入費
- クラウドサービス利用料(最大2年間)
- ソフトウェアの機能拡張費
- データ連携ツール
- セキュリティのオプション
- 導入コンサルティング
- 導入設定やマニュアル作成、導入研修などのサービス
- 保守サポート
ただし、導入コンサルティングなどのサービス単体では申請できません。あくまでソフトウェア導入が必須で、それに伴う上記サービス費も補助対象になるという仕組みです。
補助対象外となる経費に注意
IT導入補助金には、補助対象外となる経費もいくつかあります。代表的なものをいくつか紹介します。
- ハードウェア(PC・タブレット端末・IoT機器など)※インボイス枠(インボイス対応類型)を除く
- ITツールの利用金額が交付申請時に定まらないもの(従量課金方式など)
- ECサイトやホームページ等の制作費
- 交付申請や報告に係る申請代行費
- 公租公課(消費税)
IT導入補助金の補助金額
IT導入補助金では、いくつか申請の枠が分かれており、枠によって補助金額が変わってきます。それぞれの枠の補助金額を記載します(複数社連携IT導入枠を除く)。
補助対象 | 事業規模 | 補助率 | 補助額 |
通常枠(業務プロセス1種類以上) | – | 1/2以内 | 5万円~150万円未満 |
通常枠(業務プロセス4種類以上) | – | 1/2以内 | 150万円~450万円以下 |
インボイス枠(インボイス対応類型) インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト |
中小企業・小規模事業者等 | 中小企業:3/4以内 小規模事業者:4/5以内 |
50万円以下 |
インボイス枠(インボイス対応類型) インボイス制度に対応した会計・受発注・決済ソフト |
その他事業者 | 2/3以内 | 50万円超〜350万円以下 |
インボイス枠(インボイス対応類型) PC・ハードウェア等 |
– | 1/2以内 | PC・タブレット:10万円以下 レジ・券売機等:20万円以下 |
インボイス枠(電子取引類型) | 中小企業・小規模事業者等 | 2/3 以内 | ~350万円以下 |
インボイス枠(電子取引類型) | その他事業者 | 1/2 以内 | ~350万円以下 |
セキュリティ対策推進枠 | – | 1/2以内 | 5万円~100万円 |
※詳細はIT導入補助金のホームページを参照してください。
導入するITツールによって、いずれかの類型を選択して申請することになります。どの類型で申請すべきかも、IT導入支援事業者に相談することをおすすめします。
[IT導入補助金認定ツール]スマートF:生産管理システム
当社ネクスタが開発・提供している生産管理システム「スマートF」は、IT導入補助金認定ツールの一つです。製造現場のIT化や効率化を実現できる機能や、導入メリットを一部紹介します。
スマートFの機能とメリット
スマートFは製造現場の管理に特化したシステムです。手書きやエクセル帳票など、アナログな管理手法をIoTでシステム化し、業務改善にお役立ていただけます。
スマートFの導入によって、次のようなことが実現できます。
生産管理
- バーコードを活用した簡単工数集計
- 工程進捗や負荷率の見える化とスケジュール調整
- 作業工数の予実管理(原価集計)と生産効率の見える化
- AIによる最適な生産計画
在庫管理
- バーコードを活用した簡単入出庫記録や棚卸業務
- 在庫の見える化と発注点管理(欠品通知)
- 製番単位の在庫管理や在庫のロット/エリア/期限管理
- 受注/発注/生産/出荷を考慮した有効在庫管理
- バーコードチェックによる誤出荷や払出ミスの削減
- AIによる適正在庫管理と在庫推移の見える化
工程管理
- 作業日報のデジタル化
- 工程進捗の見える化
- 現場の負荷の見える化
- 納期管理
- 生産計画最適化
- 工数・不良の自動集計
品質管理
- タブレットやバーコードによる簡単不良/検査登録
- 製品不良数の推移や、不良内容と原因の見える化
- 検査内容や設備データのデータ化/一元管理
- 原材料や部品のロットトレース機能
スマートFの特徴
スマートFには大きく3つの特徴があり、スモールスタートで導入しやすい生産管理システムとなっています。
カスタマイズ不要で事前トライアルOK
スマートFには、幅広い業界や規模の製造業に対応できる豊富な機能があり、個別カスタマイズなしで利用可能です。
また、クラウド型のシステムのため、インターネットを通じてすぐにシステムを試すことができます。導入コンサル付きの事前トライアルで、導入効果がどの程度見込めるのかを確認していただけます。
スモールスタートで導入可能
スマートFには生産管理、在庫管理、工程管理などのさまざまな機能があります。その中で自社に必要な機能だけを選んで導入できる仕組みになっています。
そのため、最初は特に課題の大きい業務のみシステムを導入し、上手く運用できてからほかの業務もシステム化していく、といった使い方ができます。
製造現場をトータルで改善
スマートFには、製造現場の改善に必要な機能が充実しており、スマートFだけで現場のあらゆる改善が可能です。
さらに、継続的なバージョンアップによって製造現場の改善に必要な機能を提供し続けていきます。
スマートFでIT導入補助金を活用できるサービス
IT導入補助金を活用する場合、スマートFでの補助対象の経費は以下のとおりです。
- システム導入費用
- 導入コンサルティング費用
- 導入設定・マニュアル作成・導入研修費用
- 最大2年分の保守サポート費用
PC・タブレット端末、ハンディターミナル、ラベルプリンタなどのハードウェア購入費用は、補助対象外となります。また、スマートFは自社に必要な機能だけを選んで導入できますが、導入する機能によって申請類型や補助額が変わる場合があります。
スマートFの補助金額シミュレーション例
では、スマートFで生産管理機能を導入した場合のシミュレーションをしてみましょう。導入時の費用が下記の通りだったと想定します。
- システム導入費用:30万円
- 導入サポート費用:10万円
- 2年間の保守サポート費用:120万円
- ハード機器費用:80万円
この場合、ハード機器費用を除いた160万円が補助対象費用です。通常枠は補助率が1/2以内なので、最大で80万円の補助を受けられることになります。
スマートF:導入事例
参考までに、スマートFの導入・活用事例をご紹介します。
導入事例:樹脂加工業のお客様の場合
樹脂成型加工業のお客様は、「スマートF」導入前は手書きやエクセルでの現場管理が中心でした。
各作業者が紙の帳票に作業数や不良数/不良内容、作業時間を記録し、1日の業務終了後にエクセルに転記することで作業実績を収集していました。この紙への記録とエクセルでの集計作業に、工場全体で1日6時間相当の工数がかかっており、このようなアナログ管理を変えたいと考えていました。
スマートFでは、ハンディターミナルやタブレット端末などのIoT機器で、作業実績の記録を行うことができます。IoT機器で作業記録を行うことで手間を軽減させるとともに、作業実績がシステムで自動集計されることでエクセル転記の作業をなくすことができました。その結果、これらの業務での1日の作業工数を50%削減しました。
また、作業実績記録を効率化できた次は、紙帳票とエクセルで行っている在庫管理の業務効率化のため、「スマートF」の在庫管理機能も導入予定です。
IT導入補助金を活用した場合
こちらのお客様では、システム導入にかかった費用は概ね下記の通りでした。
※こちらは過去実績となりますので、2024年度とは最終的な補助金額が異なる場合があります。
- システム導入費用:100万円
- 保守サポート費用:200万円
- ハード機器費用:150万円
IT導入補助金を活用すれば、ハード機器費用以外の費用の1/2が補助されるため、最大で150万円の補助が受けられることになります。
IT導入補助金2024の申請方法
最後に、2024年度のIT導入補助金の申請フローを簡単にご紹介します。
※詳細はIT導入補助金のホームページを参照してください。
申請フロー
(1)ITツール選定
まずはIT導入補助金を申請するITツールを選定し、見積依頼まで進めます。
(2)gBIZ IDの取得
IT導入補助金の交付申請を行うために必要な、gBIZ IDのアカウントを取得します。gBIZ IDの取得には2週間程度かかるため、早めに申請しておくことをおすすめします。
(3)交付申請
IT導入支援事業者から「申請マイページ」の招待を行ったあと、Webサイト上で手続きを進めます。また、法人の手続きには、履歴事項全部証明書や法人税の納税証明書などの書類をPDFで提出する必要があるので、事前に用意しておくとスムーズです。
(4)交付決定
申請締切日から約1ヶ月~1.5か月で結果が通知されます。
(5)ITツール導入・結果報告
交付決定後、約半年の間にITツールを導入し、実績報告を行います。
申請スケジュール
IT導入補助金2024における、通常枠の申請スケジュールは以下のとおりです。
締切日 | 交付決定日(予定) | |
1次公募 | 2024年3月15日(金)17:00 | 2024年4月24日(水) |
2次公募 | 2024年4月15日(金)17:00 | 2024年5月27日(月) |
3次公募 | 2024年5月20日 (月)17:00 | 2024年6月26日 (水) |
4次公募 | 2024年6月19日 (水)17:00 | 2024年7月29日 (月) |
IT導入補助金支援事業者である当社ネクスタが、ITツールの導入にあたってのコンサルティングやサポートを行います。お気軽にご相談ください。
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