2026年09月16日
【発注管理システム】単価集計の工数を約4分の1に短縮!発注申請・承認フローの構築で誤発注を防ぎ、原価情報を全社で共有

株式会社βace
| 業界 | 食品業界 |
|---|---|
| 会社規模 | 30~99人 |
| 機能 | 原価管理、工程管理、発注管理 |
| 生産の特徴 | 見込生産 |
システム概要
課題
- 発注内容を会社として管理する仕組みがなかった
- 経験則に基づく発注で、現場の実在庫数確認の手間もかかっていた
- 単価情報の把握に時間差があり、原価計算に必要な最新単価を発注担当者以外は把握できなかった
- 生産計画・実績はスプレッドシート管理で、フォーマットのばらつきやデータ消失のリスクがあった
解決策
- SmartFの発注申請・承認機能を導入
- 生産予定をSmartFに登録し、生産予定に対する不足原材料を自動計算・まとめ発注
- 発注単価をSmartFの品番マスタに登録し、最新の標準単価を発注明細へ反映
- 生産予定の作成と生産実績登録をSmartF上で一元化
効果
- 申請から承認までをフロー化し、発注データがすべて記録に残る状態になった
- 生産予定と在庫の一元管理で、不足在庫を効率よく確認して発注できるようになった
- 単価集計工数を1時間から15分に短縮し、原価をリアルタイムに把握・全社共有できるようになった
- 実績手入力ゼロで人的ミスのリスクがなくなり、日次・月次で生産状況を正確に把握できるようになった
導入の背景
IPOを見据えた原価管理と発注管理の仕組みづくりが急務に
カカオ豆の仕入れから製造・販売までを一貫して手掛けるMinimal – Bean to Bar Chocolate -(株式会社βace)様。同社では、IPO(新規株式公開)を見据え、原価と発注を正確に管理できる体制づくりが課題となっていました。
当時、原材料の発注は製造スタッフそれぞれの判断で行われていました。単価が分かるのは請求書が届いた後で、発注した本人以外は正確な発注単価や原価を把握できない状況だったといいます。また、生産計画と実績はセル数が膨大なスプレッドシートで管理されており、意図しないフォーマット変更や入力漏れが起きやすい状態でした。
このような状況から、管理部門のご担当者とCFOが中心となり、製造管理と原価管理を統合できるシステムの検討を開始されました。導入はIPOに向けた原価管理の重要性を前提に、経営層の判断として進められました。


SmartF(スマートF)に決めた理由

予算に見合う価格とスモールスタートできる柔軟性が決め手に
システムの情報収集は、インターネット検索と製造業に従事されている知人へのヒアリングで行われました。生産管理というキーワードで検索を進める中でSmartFを知り、知人からも名前が挙がったことから問い合わせをいただきました。
検討にあたっては、他社の生産管理システム2〜3社の情報を集めて比較されました。その中で、SmartFに決めていただいた理由は、以下3点です。
- 初期費用・月額費用ともに検討水準内だった
- 必要な機能だけを選んでスモールスタートできる
- 食品業界ならではの製造工程や材料をマスタ登録できそう
大手ベンダーのシステムも比較したものの価格面で見合わず、自社の規模では導入が難しいという印象だったとのことです。
導入効果
承認フローの構築で誤発注を未然に防止
発注申請・承認フローの構築で、誤発注防止と内部統制強化を両立
【導入前】発注内容を会社として管理する仕組みがなかった
原材料の発注は、各担当者がいつも使っている購買サイトから都度注文する運用。発注内容を会社として管理する仕組みはなく、誰が・いつ・何をいくつ発注したのかを後から追えなかった。
パッケージなどの資材類については管理部門が個別にスプレッドシートへ履歴を残していたものの、これも担当者個人に依存した手作業。発注管理が各担当者に委ねられ、誤発注が起きても事前に気づけないリスクを抱えていた。
【導入後】申請から承認までをフロー化し、発注データがすべて記録に残る状態になった
SmartFの発注申請・承認機能を用いて、発注申請から承認までのフローを新たに構築。品目の取り違えや数量の書き間違い、ロットの誤りといったミスを、発注を出す前に第三者の目で発見できるようになった。
さらに原材料だけでなく、資材類の発注もすべてSmartFへ一元化。各担当者の発注データがSmartF上に残るようになり、IPOを見据えた内部統制の強化という観点でも大きな一歩となった。

【発注管理】SmartF 導入前後の変化
・担当者が個別判断で都度発注/記録は個人のスプレッドシート
↓
・発注申請から承認までのフローを構築(誤発注を事前に発見)
・原材料と資材類の発注データをSmartFで一元管理(証跡が残る)
生産予定から原材料の所要量計算が実現
生産予定からの自動計画で、必要な分だけを発注できるように
【導入前】経験則に基づく発注で、現場の実在庫数確認の手間もかかっていた
発注のきっかけは、担当者の「在庫が少なくなってきた」「来週この商品を作るから」といった感覚に基づいていた。発注数も経験則で決めていたため、多めに買って在庫を抱えることもあれば、足りずに急いで手配することもあった。
また、発注前には現場に在庫を確認しに行く必要があり、その往復自体が日常的な手間になっていました。
【導入後】生産予定と在庫の一元管理で、不足在庫を効率よく確認して発注できるようになった
SmartFに生産予定を登録することで、現在庫・引当・入荷予定を織り込んだ在庫が在庫一覧上に表示されるようになった。自動計画機能を使えば、生産予定に対していつ・どの品目が・いくつ足りないのかをシステムが算出し、その分だけをまとめて発注できるようになった。
発注の判断材料が「棚を見た印象」から「生産予定に紐づいた数字」に変わったことで、現場まで在庫を確認しに行く手間もなくなり、発注業務はデスクで完結するように。過剰在庫と欠品の両方を抑えられる運用を実現できた。
【所要量計算】SmartF 導入前後の変化
・感覚と経験則で発注タイミングと数量を判断
・その都度、現場で在庫確認
↓
・生産予定から必要数をシステムが自動算出
・必要な分だけをまとめて発注、在庫確認の往復も最小限に
単価集計工数を4分の1に圧縮し、原価をリアルタイムに把握・全社共有
【導入前】単価情報の把握に時間差があり、原価計算に必要な最新単価を発注担当者以外は把握できなかった
販売価格や値引き幅を決めるために、発注品の単価をまとめたエクセルの単価リストを参照していた。しかしこの単価リストは、発注から1ヶ月後に請求書が届いた際に更新していたため、正しい単価反映までにはタイムラグがあった。さらに、試作用の新しい原材料は単価リストに載っておらず、発注した本人しか単価がわからなかった。これらの状況から、単価リストをベースにした正確な原価計算が難しかった。
さらに、単価リストのエクセル集計作業には、毎月1時間弱を要していた。
【導入後】単価集計工数を毎月1時間から15分に短縮し、原価をリアルタイムに把握・全社共有できるようになった
SmartFの品番マスタに、各発注品の発注単価を登録。単価の変更があればその都度マスタを修正する運用を導入した。これにより、常に最新の発注単価で発注データを作成できるようになった。各商品の積み上げ原価も算出できるようになり、販売価格の決定に活用できている。
さらに、月1回の単価リスト集計は、SmartFから発注データを出力して整える作業のみとなった。これにより、単価リストへの反映漏れもなくなり、以前は1時間弱かかっていた作業が、15分程度で完了するようになった。
また、発注データが蓄積されたことで、どこにコストがかかっているかも短時間で確認できるようになった。コスト削減の対象を見極め、より安価な資材を探すといった行動につなげられている。
【原価計算】SmartF 導入前後の変化
・請求書の到着後に単価リスト更新(約1ヶ月のタイムラグ)
・エクセルの単価リスト集計に月1時間弱
↓
・SmartFの品番マスタ活用で発注時点の標準単価を把握
・単価集計はSmartFの発注データから簡単に作成(1時間→15分程度に短縮)
生産計画と生産実績管理のシステム化でデータ活用基盤を構築
【導入前】生産計画・実績はスプレッドシート管理で、フォーマットのばらつきやデータ消失のリスクがあった
生産の計画と実績はスプレッドシートで管理しており、各商品の予定と実績を日次で記入していた。しかし、担当者ごとの商品名の表記ゆれ等が起きやすい、複数の製造スタッフが自由に編集できるために誤ってセルの内容を消してしまうなど、ヒューマンエラーも起きやすかった。
また、スプレッドシートのセル数が膨大になっており、その日の生産予定に対して、どの項目まで入力できているのかがわかりにくく、記入する側にとっても実績を振り返る側にも見づらく手間がかかる状況だった。
【導入後】実績手入力ゼロで人的ミスのリスクがなくなり、日次・月次で生産状況を正確に把握できるようになった
生産予定をSmartFにCSV取込で登録し、計画に対する生産実績をSmartF上で一元管理する運用を導入。商品マスタにて入力項目が固定され、手作業での転記作業もなくなったことで、表記ゆれや誤編集のリスクがなくなった。これにより、現場のリーダーは日次で入力状況を確認できるようになり、月次の製造数集計も短時間で実施可能となった。
さらに、製造管理マネージャーによる製造データ分析を通して、生産効率のよい商品が判明するなどの副次的な効果も得られた。
【工程管理/生産計画・生産実績】SmartF 導入前後の変化
・スプレッドシートに計画と実績を入力
・表記ゆれや誤編集などの人的ミスで実績データの振り返りが困難
↓
・生産予定と実績をデータとして正確に蓄積
・現場は日単位、管理者は月単位で製造状況を確認できる体制に
お客様の声
SmartF導入にあたっては、優先的に解決すべきと考えていた従来の発注業務からSmartFへの移行を実施しました。スモールスタートで、運用開始する機能を段階的に広げていくことができ良かったです。
SmartFを導入したことで、発注・原価・生産計画といった業務がバラバラだった状態から、きちんと整理された状態に変わったと感じています。もともとはIPOを見据えて原価管理の精度を上げたいという思いから導入を決めましたが、実際に運用を始めてみると、単価の整理や商品構成の整理、発注フローの構築など、副次的にいろいろな業務を整えることができました。
発注データが蓄積されてきたことで、経営の改善やコスト削減の判断がしやすい状態になってきたと感じています。実際に、よりコスト効果の高い資材を検討するなどの取り組みも既にスタートしています。

物流・システム・コーポレート担当マネージャー 中石様
システム導入をきっかけに社内の情報整理や運用の見直しも
SmartFの機能そのものだけでなく、導入をきっかけに様々な社内の情報や運用を整備できたことに大きなメリットを感じています。単価の整理や商品構成の整理、実績を振り返って計画を立てる習慣、発注フローの構築など、導入をきっかけに社内の運用が整いました。
これらの情報整理のための洗い出し作業は導入の過程で一番大変でしたが、ここを通ったからこそ整理されたデータでSmartFを運用し、改善につながるデータを蓄積できるようになったと思います。
SmartFを無理なく活用できるよう、メンバーと相談しながら社内展開
製造スタッフにとって、発注申請や製造実績の入力方法の変更は大きな変化となります。そのため、導入背景の説明や具体的にどのように業務が変わるのかを丁寧に説明しました。製造スタッフとの会話を通じて負担なく使える方法を模索しながら、やり方を適宜調整していきました。
まずは、SmartFを主に使うメンバーたちと相談しながら一緒に方針を決めました。初めにそのメインメンバーと運用方針を合意できたので、他のスタッフへ展開する際も大きな混乱はありませんでした。
現在、SmartF導入後に操作でわからないことがあったときは、WEBマニュアルやAIチャットボットを利用しています。社内からの質問もほとんど自分たちで解決できています。
今後は在庫管理の精度を高め、全社での情報共有を目指したい
これからは、適正な在庫管理にも取り組んでいきたいと考えています。発注から入荷、その後の製造については実績登録ができているので、さらに正しい在庫情報が見える状態にしたいと思っています。
また、今後はさらに情報共有の範囲も広げていきたいです。今はSmartFを製造部門と管理部門で利用していますが、販売部門も含めて全社で見られるようになると良いと思っています。原価データが整理できてきたので、販売部門と連携して適正な価格設定にも取り組んでいきます。引き続き宜しくお願い致します。
株式会社ネクスタ:営業担当の声

【提案時を振り返って】
お打ち合わせでは機能の説明だけでなく、今後どのような内部統制が求められるのか、原価と発注のデータが会社の資産としてどう蓄積されていくのかを軸にお伝えするよう意識しました。
また、他社の生産管理システムも比較検討されていたため、SmartFの「必要な機能だけを選んでスモールスタートできる」という柔軟性が、βace様の規模感や予算感にフィットすることも丁寧にお伝えしました。発注管理からまず着手し、段階的に原価・工程管理へ広げていける進め方をご提案できたことで、「自社のフェーズに合ったシステムだ」という安心感を持っていただけたのではないかと思います。
大手ベンダーのシステムでは価格面で折り合わず、かといって導入をあきらめる選択肢もない中で、まさしくSmartFがちょうど良い規模感でご提案ができたことに、営業としてやりがいを感じました。
【導入効果を受けて】
導入後、単価集計の工数が1時間から15分に短縮され、発注データがすべて記録として残るようになったと伺ったときは、当初お伝えしていた「内部統制の強化」がまさに数字と仕組みの両面で実現できたのだと実感しております。
今後、SmartFがさらに活用いただけるよう、引き続き伴走してまいりたいと思います。
株式会社ネクスタ:導入支援担当の声

【運用提案する上で心掛けたこと】
実現されたいことを明確にお伝えいただいたうえで、βace様に最適なSmartFの運用方法を一緒に設計させて頂きました。発注承認機能や、構成マスタ上での原価内訳を確認する機能などを新たに構築し、本稼働に至ることが出来たと思います。
【導入効果を受けて】
当初の課題であった「リアルタイムでの在庫管理」や「発注管理」「原価管理」の改善につながり、さらに副次的な効果も得られてきているというお言葉を頂戴し、現場改善に貢献できているようで大変うれしく思います。引き続きよろしくお願いいたします。

Bean to Barチョコレートブランド「Minimal」を展開。カカオ豆の買い付けから製造・販売までを一貫して手掛け、東京都内に5店舗を構える。素材に製法を合わせた素材最適なチョコレートづくりを追求している。









