2024年10⽉15⽇
【在庫管理システム】所要量計算の手間を年間100時間削減!機能を絞った導入で、既存システムと共存しながらピンポイントに課題を解決
日東電化工業株式会社様
業界 | 化粧品業界 |
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会社規模 | 30~99人 |
機能 | 在庫管理 |
システム概要
課題
- 既存システム上では将来在庫の把握が難しく、属人的なエクセル管理になっていた
- 生産指図書のロット番号が頻繁に変わるため、現場のロット記録は手書きだった
解決策
- スマートFと既存システムで生産計画・在庫データをCSV連携
効果
- 所要量計算を自動化し、エクセル作業をなくすことで年間100時間の工数削減
- 生産指図書を早くに発行する必要がなくなり、手書きロット記録の手間を大幅削減
導入の背景
製造量の増加で、エクセル管理だった所要量計算のシステム化が必要に
自動車関連と化粧品関連の事業を持つ、日東電化工業株式会社様。同社は、本社の自動車関連事業で使用している生産管理システムを、化粧品事業でもカスタムして使用されていました。しかし、自動車業界向けのシステムには、化粧品製造に合わない仕様が一部あり、特に将来の在庫引当の把握が難しいという課題がありました。そのため、原料や資材の所要量計算はエクセルで別途行っており、発注の前段階で手間がかかっていました。
近年で、事業成長とともに化粧品事業での製造量が約2倍に増え、これ以上の工数増加は厳しい状況でした。属人的なエクセルを脱し、作業を標準化していくために、システム導入の検討を始められました。
スマートFに決めた理由
既存システムとの併用前提で、部分導入が可能だった
本社と共通で使用している既存システムは置き換えは難しいため、既存システムとの併用前提で、ピンポイントで課題を解決できるシステムを探し始めました。情報収集の一環で、医薬品・化粧品業界向け展示会「インターフェックス」に来場した際、ネクスタのブースで話を聞いてくださいました。スマートFは機能を絞った部分導入が可能ということで検討され、導入を決めていただきました。
導入効果
既存システムとのCSV連携で、エクセルによる煩雑な所要量計算が不要に
【導入前】既存システム上では将来在庫の把握が難しく、属人的なエクセル管理になっていた
グループ会社から2〜3ヶ月先までの注文を受け取り、その受注情報から立てた生産計画をもとに、将来引当予定の原料・資材の所要量計算を行ってから発注していた。この作業には毎月2~3時間かかっていた。
しかし、既存システムは、生産指図書を発行しないと将来在庫の把握ができず、正確な所要量計算には大量の指図書を全て発行しなければならない仕様だった。その運用は現実的ではないため、所要量計算は主にエクセルの手入力で行い、一部の指図書のみ週1回の頻度で発行していた。この指図書発行の判断や所要量計算のエクセルデータは、1名の発注担当者しかできず、属人化の問題もあった。
さらに、グループ会社から追加注文や納期変更の依頼が週1〜2回ほどあり、そのたびに既存システムやエクセルのデータを修正しなければならなかった。発注履歴の確認や仕入先への連絡、製造部への連絡なども含めると、1回の注文内容変更につき1時間近く対応しなければならなかった。
【導入後】所要量計算を自動化し、エクセル作業をなくすことで年間100時間の工数削減
スマートFに、既存システムの生産データと在庫データをCSV取込することで、有効在庫を自動算出する仕組みを導入。数カ月先の所要量がひと目でわかるようになり、エクセルでの計算や管理が不要になった。その結果、注文内容が変更されるたびに対応していたデータ修正などの対応が不要となり、年間100時間の工数を削減した。
さらに、エクセルを使わず、誰でも所要量を把握できるようになったことで、発注業務の属人化の課題も解消できた。
複雑なロット管理をシンプルにし、手書きロット記録の手間を削減
【導入前】生産指図書のロット番号が度々変わるため、現場のロット記録は手書きだった
既存システムは、生産指図書を発行し在庫を引き当てると、ロット番号が自動的に割り当てられる仕様だった。注文内容の変更があると、在庫引当を一度解除する必要があり、新たなロット番号を割り当て直すことになる。
所要量計算のため、早い段階で発行した生産指図書はロット番号が度々変わるため、製造現場でのロット記録は手書きで行っていた。毎月4~5品種の製造をし、1品種につき10~20種類の原料を扱い、それらのロット番号を手書きするのは手間だった。現場でも、どのロットを使えばいいか混乱することがあった。
【導入後】生産指図書を早くに発行する必要がなくなり、手書きロット記録の手間を大幅削減
スマートF導入後は、所要量計算の段階で生産指図書を発行する必要がなくなり、変更がないとわかったタイミングで指図書発行ができるようになった。その結果、手書きでのロット記録が最小限になった。また、生産指図書のロットと現場で使用するロットが一致するため、ロット管理もシンプルでわかりやすくなった。
お客様の声
従来のエクセルでの所要量計算は、発注担当者の作業負荷がとても大きかったと思います。特に、一部の資材は発注リードタイムが3~4ヶ月程かかるものもあり、発注漏れの影響が大きくなります。そのような発注ミスが起きないよう、手間を掛けて管理してくださっていました。
しかし、今後のことを考えると、作業を引き継ぐことができる状態にする必要がありました。スマートFによる簡単なCSV連携で、発注点を見える化したことで、誰でも所要量を把握できる体制が実現できました。スマートFでもっと幅広い運用もできそうなので、将来的には機能拡張も検討していきたいと思います。
株式会社ネクスタ:営業担当の声
他のシステムでは、今回のようなピンポイントでのシステム導入が難しく、導入費用も数千万円と高額になってしまう中、スマートFのスモールスタートとトライアル導入をご評価いただきました。
実は、お客様との最初の接点は、倉庫部門の方との展示会での出会いがきっかけで、「製造部門の課題に合うかもしれない」とご担当者様をご紹介いただいたことが始まりでした。
直近でも営業部門や情報システム部門、経営企画部門などからのお問い合わせが増えています。すぐに検討するわけではなくても、情報をご提供する中で「生産管理とは直接関係ない部門だが、他社の事例を聞いてDX化のイメージが湧いた」とお喜びいただくことが多くあります。少しでも気になる点があれば、どうぞお気軽にお問い合わせいただければ幸いです。
株式会社ネクスタ:導入支援担当の声
既存システムで仕様上できない部分をスマートFで行うことから、なるべく手間のない方法でデータ連携を行える運用を心掛けました。
既存システムとスマートFではマスタの持ち方が異なっていたため、双方のすり合わせには複雑な部分もありました。しかし、ご担当者様がしっかりと推進してくださったことで、スムーズに稼働に乗せることができました。
発注漏れの防止や所要量計算の効率化に繋げられているとのことで、私も嬉しく思います。機能拡張のご相談もお待ちしております。