2024年08⽉08⽇
【在庫管理システム】バーコード管理による在庫見える化で、人的ミスを削減!脱・属人化により担当者の作業負担も軽減
株式会社マルカ様
業界 | 卸/物流倉庫/3PL |
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会社規模 | 500~999人 |
機能 | 在庫管理 |
システム概要
課題
- 基幹システムの入出荷データ反映に半日~1日のタイムラグあり、最新の在庫数が見えない状況
- 棚卸はアナログ作業中心、類似品のカウントミスなどが起きやすかった
- 在庫管理の属人化により、倉庫担当者への在庫確認が頻発
- 類似品の誤出荷が2~3ヶ月に1回ほど起きていた
解決策
- スマートFによる在庫管理をスタート
- ハンディーターミナルも連携し、入出荷にバーコード管理を導入
効果
- バーコード管理でリアルタイムに在庫を見える化
- 人的ミスによる棚卸差異がなくなり、手書きやエクセル転記は不要に
- スマートF上で在庫の保管場所も見える化、在庫確認の連絡はほぼ0に
- ハンディーターミナルによる出荷検品で類似品の誤出荷を防止
導入の背景
属人的な在庫管理で、担当者の負荷が大きかった
株式会社マルカ様は、油圧機器や軸受などを取り扱う工作機械の商社として、様々な製品の在庫管理をされています。基幹システムは使っていたものの、現場倉庫の在庫管理はシステム化できていませんでした。
そのため、最新の在庫情報がシステム上で確認できず、各在庫の場所を把握しているのは倉庫担当者のみという、属人化した状況に課題がありました。倉庫担当者の作業負荷も大きかったため、現場からシステム導入を社内提案し、展示会を中心とした情報収集を始められました。
スマートFに決めた理由
最もシンプルで見やすい画面で、価格面も優位だった
展示会などで在庫管理システムの情報収集をした後、3社まで絞ったうえで比較し、最終的にスマートFに決めていただきました。決め手となったのは、各画面がシンプルで見やすく、低コストに導入できることです。大阪と名古屋の展示会で、当社ブースにてスマートFの画面を見たうえで、わかりやすいと感じていただきました。また、価格を抑えたうえでハンディーターミナルを使用できる点も、メリットを感じたとのことです。
導入効果
リアルタイムな在庫の見える化を実現
【導入前】基幹システムの入出荷データ反映に半日~1日のタイムラグあり、最新の在庫数が見えない状況
基幹システムでの在庫情報は、入出荷伝票を本社に送り、翌日中に手入力することで更新しており、リアルタイムで在庫数を確認できなかった。また、繁忙期には入出荷伝票を1ヶ月で4000件ほど処理しなければならず、本社での入力が翌日中に間に合わないときもあった。
この在庫反映のタイムラグは、倉庫担当者と営業担当者の双方にとって課題だった。倉庫担当者にとっては、出荷作業の着手後に在庫不足が判明することが度々あったため、現物確認の手間が発生していた。営業担当者も、顧客との打ち合わせにて現在庫数の確認が必要になることがあったものの、タイムリーに在庫を把握できなかった。
【導入後】バーコード管理でリアルタイムに在庫を見える化
スマートFとハンディーターミナルによる、バーコード管理を導入。入出荷のたびにハンディーターミナルで在庫数を更新することで、スマートF上でリアルタイムに在庫データを確認できるようになった。倉庫担当者はハンディーターミナル1つで在庫確認が可能で、出荷の度に現場確認をする必要がなくなった。また、営業担当者もスマートFを確認することで、倉庫担当者が更新した在庫データをシステム上で共有できるようになった。
棚卸差異をなくし、棚卸工数は半減する見込み
【導入前】棚卸はアナログ作業中心、類似品のカウントミスなどが起きやすかった
棚卸は、倉庫担当者だけでは人手が足りないので、営業担当者も協力して行う。しかし同社の在庫品には、品番が1文字のみ異なる品物や、外観が似ている類似品などが多い。棚卸支援に回る営業担当にとっては、ふだん倉庫作業を行っていないため判別が難しかった。そのため、誤った品番でカウントしてしまうなどのヒューマンエラーが度々起きていた。
実際の棚卸作業は、現場でカウントした在庫数を紙に手書きでメモし、エクセルへ転記してからシステムへ反映するという手順。アナログな作業が多いため、手書きやエクセル入力のミスも発生していた。
【導入後】人的ミスによる棚卸差異がなくなり、手書きやエクセル転記は不要に
在庫管理にバーコード管理を導入したことで、棚卸時のバーコードスキャンによる正誤チェックが可能になった。誤った在庫品のバーコードをスキャンするとハンディーターミナル上にエラーが表示されるアラート機能により、類似品の数え間違いなどの人的ミスをなくすことができた。今後、通常2日かかる棚卸しが1日で終えられるようになる見込み。
また、在庫数を手書きしたり、エクセル転記したりするアナログ業務はなくなり、スマートFとハンディーターミナルの作業に置き換えることができた。アナログ業務に起因するヒューマンエラーもなくすことができた。
ベテラン担当者しか在庫の保管場所がわからない、属人化した状態を解消
【導入前】在庫管理の属人化により、倉庫担当者への在庫確認が頻発
システム上でリアルタイムな在庫情報を確認できなかったため、倉庫担当者は在庫の問い合わせを週2〜3回ほど受けていた。
また、複数いる倉庫担当者のうち、在庫の保管場所をすべて把握しているのはベテラン担当者1名のみだった。その担当者が不在の際は、他の担当者が実在庫確認のために倉庫内を探し回ることもあった。
【導入後】スマートF上で在庫の保管場所も見える化、在庫確認の連絡は0に
在庫の保管場所もスマートFに登録することで、今どこにどの在庫があるかがリアルタイムに見えるようになった。ベテランの倉庫担当者以外も、各在庫の保管場所をハンディーターミナル上ですぐ確認できるようになった。また、スマートF上で営業担当も保管場所を確認できるため、倉庫への在庫確認の問い合わせ連絡はなくなった。
類似品の取り違いによる誤出荷が0件に
【導入前】類似品の誤出荷が2~3ヶ月に1回ほど起きていた
出荷検査を目視のみで行っており、類似品の誤出荷などのヒューマンエラーが2〜3ヶ月に1回ほど起きていた。
【導入後】ハンディーターミナルによる出荷検品で類似品の誤出荷を防止
出荷時に、ハンディーターミナルによる品番確認を行う運用に変更。基幹システムから取り込んだ受注データをもとに出荷指示書を作成し、各出荷指示のバーコードと在庫品のバーコードをスキャンすることで照合を行う。これにより、品番が異なるとエラーが出るようになり、類似品の誤出荷をなくすことができた。
お客様の声
現場向けのシステム導入は初めてで、ハンディーターミナルのようなツールを使うのも初めてでした。操作に慣れるのは少し大変でしたが、在庫の見える化や属人化解消が実現できています。類似品による誤出荷などもシステムによって減らせた一方、人が作業する部分においてはミス削減の課題がまだ残っています。スマートFを含めて、社内の運用体制も強化していく必要があると認識しています。そのうえで近々、別の営業所にもスマートFを横展開していきたいと考えています。
よりスマートFやハンディーターミナルの操作に慣れていけば、さらなる業務効率化もできると思います。現在2日かけて行っている棚卸しも、1日で終えられそうだと感じています。今後もネクスタの各担当者様と相談しながら、自社に合う運用を確立していければと思います。
株式会社ネクスタ:営業担当の声
展示会とWEBでのお打ち合わせにて、スマートFのメリットをお伝えすることができ、ご契約を頂きました。
他社比較の上で「①既存システムと柔軟に連携しながら、欲しい機能に絞った部分導入ができる」「②トライアルでFIT&GAPをした上で、継続契約の意思決定ができる」点を評価頂けました。
システム導入をしているものの、部分的に改善したいといった話は他社様でもよくお伺いします。弊社も色々とノウハウがありますので、同様のお困りごとがありましたらまずはお気軽にお問い合わせを頂けると幸いです。
株式会社ネクスタ:導入支援担当の声
【運用提案する上で心掛けたこと】
運用提案する上で、次の2つを心がけました。
・手間とミスの少ないシンプルな運用提案
・いつでも相談できるホットラインとしての関係構築
現場の方が課題とされていた在庫管理は、製造業の心臓ともいえる重要な部分です。その運用を新しい運用に変更するには、どうしても慣れが必要ですし、慣れるまでにも予期せぬ突発のトラブルが発生し、入荷や出荷といった心臓が止まってしまう危険があります。そのため、滞りのないコミュニケーションが取れるかが一番重要な鍵でした。
ですから、現場の一番大事な生産性を下げることなく、手間やミスの少ないシンプルな運用をご提案するのはもちろん、困ったときにはすぐ相談できる環境で、安心してスマートFを使いこなしていただくということを心がけました。
【導入時を振り返って】
これまで手書きやエクセルを使いながら、何とか現場の工夫で乗り切ってきたバイタリティのある現場で、それらを一変し、慣れないハンディターミナルを扱うのは、心理的な導入ハードルが高かったのではないかと思います。また、ベテランの担当者に属人化している状態から、運用を一変させるリスクと現状維持を天秤にかけた導入の意思決定は、組織としても難しい判断だったかと思います。
今回、現場と組織の両方で、それらのリスクを恐れずに「スマートF」という新しいチャレンジをしていただいたことで見えた新しい景色。それが次の別拠点にも展開し、より業務効率化を進めていこうという組織全体の前向きな動きに繋がってきていることが非常に嬉しいです。これからもより良い方向にむけて併走させていただきます。